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高年齢煮雇用安定法18条の2第1項が、「何歳未満」というような条件をつけて従業員を募集・採用する場合には、なぜその年齢上限をつけたのか、その理由を説明しなさい、という規制をしているのだ。 この規定は雇用対策法の「努力義務」が「義務」に格上げされる以前から存在していた。
そしてこの規定自体は、非常に「美しい」といえる。 「ウチの会社は、なぜこの職種の求人に年齢制限をつけてるんだろう?」企業自身にこのことをあらためて考えさせることができる、それがこの規定の意義であり、美しさだ。
真剣に考えた結果、「やはり○○という理由でウチにはやっぱり年齢制限が必要だ」という結論が出るならば、その是非はおくとして、とりあえずはそれでよい。 しかし仮に「隣の会社が年齢制限つけてるからウチもそうしたけど、よく考えてみたら別に年齢制限なんか不要だな」ということが明らかになったとしたなら、その企業はもはや無駄な年齢制限などせずに本当に欲しい人材を年齢にかかわりなく採用しようとするだろう。
そこでは、摩擦の大きそうな、年齢差別は人権侵害かなどというちょっと手に余る大きな問題に正面から向き合うことなく、エイジフリーの理念が「ソフトな」誘導によって実現することになる。 「理由説明義務」によって、企業が自社内の問題を自ら発見し、その解決方法を自発的に考えることを促されることになるのだ。
ああ、なんて美しい規制なんだろう言い出しっぺは……手前味噌で恐縮だが、実は、募集・採用時の年齢制限について「理由説明義務」を課すという手法を最初に提案したのは、私である。 明らかに自慢になってしまうがしょうがない、40過ぎると人は厚かましくなるのだ(再び、まったくエイジフリーじゃない発言をおわびします)。
それにこういうことはちゃんと言っておかないとあとで後悔しそうだし。 かつて、K内閣時代の総合規制改革会議の人材(労働)ワーキンググループ専門委員であった私は、同会議の「重点6分野に関する中間とりまとめ」(2001年7月)に、以下のような文章を挿入してもらった。
「改正雇用対策法に基づく『指針』に、募集・採用において年齢要件を課す場合には、求人企業にその理由を明示することを求める内容を盛り込むべきである【今秋中】。 さらに中長期的には法律において義務付ける必要性についても検討するべきである」時を置かず私は、「理由説明義務」に関連してある文章を公表した(「『年齢制限』には説明義務を」東京財団IntellectualCabinet(2001年)55号4頁)。

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